アクセス


各セクションメニューへ

臨床検査科

前へ
次へ

臨床検査科 Infomation



多くの情報を正確かつ迅速に分析し、臨床へ有用なデータを提供しています。


 臨床検査は大きく2種類の検査に大別されます。採取した検体(血液、尿、組織など)を取り扱う「検体検査」があり、生化学、免疫、血液、一般、輸血、細菌、病理検査などの検査を行います。もう1つは患者さんの生体を直接調べる「生理検査」があり、心電図、呼吸機能、脳波、心臓、腹部、表在の超音波検査などの検査を行います。それらの検査を正確かつ迅速に分析し、臨床へ有用なデータを提供しています。病院の中では検査の重要性は日々増しており、臨床検査は診断・治療に必要不可欠なものとなっております。
 検査精度に関しては臨床検査管理医が中心となり、標準物質によるトレーサビリティが確保されており、毎日コントロール試料を用いて内部精度管理(院内の機器動作や検査試薬の状態管理)を行うことにより確認しています。また、日本医師会を始め、日本臨床検査技師会・神奈川県臨床検査技師会・各検査メーカー等の外部精度管理(検査項目毎に院内と外部の医療機関とでデータの整合性を確認)にて良好な成績を収め、日々の検査精度の維持に努めています。
 また、当院では2020年11月より共用基準範囲(日本国内で共通に利用可能な基準範囲)を採用しており、共用基準範囲を導入している施設と検査値を比較することが可能です。
 その他、院内感染対策チーム、糖尿病チームケアユニットなど多数の業務に参画し、データ提供などを行い、チーム医療の一端を担っています。


残余試料の取り扱いについて


検体検査
 □ 一般検査  □ 血液検査  □ 生化学検査  □ 免疫・血清検査
 □ 輸血検査  □ 細菌検査  □ 遺伝子検査  □ 病理検査
生理検査
 □ 生理機能検査                → 血液データの詳細はこちらから

スタッフ紹介

役     職 氏     名 専 門 分 野 認定医・専門医
臨床検査科部長
新野 史
診断病理学
呼吸器病理学
日本病理学会 病理専門医
日本臨床細胞学会 細胞診専門医
臨床検査科医長 千葉 佐和子 診断病理学 日本病理学会 病理専門医
日本臨床細胞学会 細胞診専門医
臨床検査科医師 細矢 さやか 消化器内科
検体検査管理
日本内科学会 認定内科医
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医

臨床検査技師

役 職 氏 名
臨床検査技師長 吉田 茂久
副臨床検査技師長 濱田 靖
副臨床検査技師長 磯 敬
生化学・血清主任 竹内 智也
血液主任 木村 元紀
輸血検査主任 小林 真二
病理検査主任 播井 美由紀
細菌検査主任 外川 靖士
生理検査主任 内海 雅文
生理検査主任 呉屋 薫
生理検査主任 藤原 由貴乃

認定資格

役  職 取得人数 役  職 取得人数
超音波検査士 消化器領域 8 二級臨床検査士 循環生理学 1
超音波検査士 循環器領域 7 二級臨床検査士 呼吸生理学 2
超音波検査士 体表臓器 4 二級臨床検査士 血液学 2
超音波検査士 泌尿器 6 二級臨床検査士 臨床化学 1
超音波検査士 検診 1 二級臨床検査士 病理学 3
国際細胞検査士 1 二級臨床検査士 免疫血清学 2
細胞検査士 4 二級臨床検査士 微生物学 1
認定病理技師 1 認定輸血検査技師 1
糖尿病療法指導士 1 遺伝子分析科学認定士(初級) 3
緊急臨床検査士 6 有機溶剤作業主任者 3
back

一般検査

 □ 尿検査  □ 便検査  □ 迅速検査


尿検査

ph尿定性検査は全自動尿分析装置を使用し、白血球や蛋白・糖・潜血などの尿中成分について検査をします。
尿沈渣は全自動尿中有形成分分析装置を用いたパターン認識によって赤血球や白血球・各種上皮細胞・細菌・その他の有形成分などについて検査します。


便検査

迅速便検査は簡易的に消化管出血の有無を知るための検査です。
その他、下痢を起こすウイルスやヘリコバクターピロリ(便中ヘリコバクターピロリ抗原)の検査などを行っています。


迅速検査

phインフルエンザ抗原を始め、各種ウイルス検査・妊娠反応・尿中薬物の有無などの検査をします。結果は早いものだと5分程度で検出でき、同一種の検査キットを使用しているため、検体採取の回数も少なく、採取による患者さんへの負担を軽減しています。
最近ではCOVID-19(新型コロナウイルス)抗原検査も導入しています。

back

血液検査

 □ 血液検査  □ 凝固検査


血液検査

ph血液は血液細胞(血球:赤血球・白血球・血小板)と血漿から構成されています。
赤血球は細胞内にヘモグロビンを含み、体内組織への酸素の運搬を行います。
白血球は顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)・単球・リンパ球に分類され生体内に侵入してきた異物の貪食や免疫反応などの作用があり、主に感染防御の役割をします。
血小板は止血および血液凝固の働きがあります。
血液検査ではこれらの細胞について自動分析装置を用いて細胞数や大きさ、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値などを測定します。


凝固検査

ph 出血が生じると体内では、血液が固まり血栓を形成し、出血を止めようとします(凝固)。また、別の機序で固まった血液を溶かそうとする働きも起こります(線溶)。止血の機序には血小板以外にも生体内のさまざまな物質が関与しており、血管内において凝固因子と凝固阻止因子がバランスを保つことにより、血液の流れを調整します。
凝固検査では、これら凝固因子の状態に異常がないか自動分析装置を用いて検査します。

back

生化学検査

 □ 生化学検査


生化学検査

ph検査の対象は血液以外にも尿や髄液、手術後の管から採取されるドレーン液などがあります。分析の内容はタンパク(総蛋白、アルブミンなど)、酵素(AST、ALT、γ―GTなど)、電解質(ナトリウム、カリウム、血清鉄など)、脂質(総コレステロール、中性脂肪など)、免疫物質(CRP、IgGなど)など多岐に渡り、その数値を元にお薬の処方や治療に関わることが決められていきます。
各自動分析装置は搬送システムにより連結されており、検査結果報告までの時間短縮、人為的ミスの防止にも繋がっています。

back

免疫・血清検査

 □ 感染症検査  □ 内分泌検査  □ 腫瘍マーカー


感染症検査

細菌やウイルスに感染すると、その抗原の刺激により抗体が産生されるため、血液中の抗原量や抗体量を検査することで、B型肝炎・C型肝炎・梅毒・エイズウイルス等の感染の有無や感染の程度を知ることが出来ます。


内分泌検査

甲状腺やその他の部位から放出されるホルモンについて検査をします。これらの検査は、各臓器の内分泌機能の亢進・低下を知ることができ、高血圧や動悸・バセドウ病などの指標となります。


腫瘍マーカー

各腫瘍に特徴的な物質が健康な人に比べて高値となることがあります。このような物質を腫瘍マーカーと言い、それらの物質を検査することは、肺がん・肝臓がん・大腸がん・卵巣がん・子宮がん・前立腺がんなどの腫瘍の有無の指標となります。

ph

back

輸血検査

 □ 輸血検査  □ ABO血液型/Rh(D)血液型検査  □ 不規則抗体スクリーニング検査
 □ 交差適合試験


輸血検査

ph輸血検査は【安全】【適正】【迅速】を第一に考慮し、緊急対応可能な24時間体制にて実施しています。通常、輸血はABO/Rh(D)血液型が同型の血液製剤を準備します。しかし、赤血球不規則抗体を保有する患者さんへの輸血時には、患者さんにとって【安全】な血液製剤を準備し、的確・迅速に検査を進めています。
また、自動分析装置と輸血管理システムの導入により輸血関連検査の実施と血液製剤の保管・管理を行い、製剤の安全かつ有効な利用や迅速な対応を行っています。


 

ABO血液型/Rh(D)血液型検査

安全な輸血を行うためにはABO血液型やRh(D)血液型を正しく検査することが極めて重要となります。
ABO血液型検査は、赤血球膜上のA・B抗原を検出する検査と血漿(血清)中の抗A・抗B検体を検出する検査を実施し、総合的に血液型を判定します。また、Rh(D)抗原は抗原性が強く、副反応の原因の一つとなります。
血液型検査には、自動分析装置を用いて検査を行います。


不規則抗体スクリーニング検査

輸血実施時に問題となるABO血液型以外の因子(体内で反応する臨床的意義のある不規則抗体)の有無を調べます。
不規則抗体スクリーニング検査には、自動分析装置を用いて検査を行います。


交差適合試験

輸血前に、血液製剤と患者血液との組み合わせにおいて安全に輸血を行えるかを調べる検査です。
ABO血液型の適合の有無や臨床的意義のある不規則抗体を輸血前に再確認します。

back

細菌検査

 □ 細菌・感受性検査  □ 抗酸菌(結核菌)検査


細菌・感受性検査

ph細菌検査は、感染症の原因となる微生物を特定します。
検査の内容は大きく分けて3つ「塗抹」「培養」「同定・薬剤感受性」の工程があります。
代表的な一般細菌の説明を記載します。「塗抹」とは、検体をガラス標本に塗布し、染色をして菌の有無を確かめると同時に、形、染色性からある程度の菌を判別します。次の工程「培養」はさまざまな栄養素が入っている寒天(培地)の上に検体を少量塗り付けます。
菌がいる場合は菌の集塊(コロニー)を形成します。
その1つのコロニーを採取し別の培地に移してさらに菌を増やします。次は「同定・感受性」です。培養で発育したコロニーから一定濃度の菌液を作り、全自動細菌検査装置で菌を同定し、同時に抗生剤の効き目がわかる感受性検査も行います。


抗酸菌(結核菌)検査

ph通常の一般細菌より発育が遅く、菌が発育するのに何週間もかかります。チールネルゼン染色や蛍光染色などを行って、菌の有無を確認します。最近では発育途中でPCRの検査を行い、通常よりも早く菌名がわかるようになりました。それにより治療へ早く移行することが可能になりました。

back

遺伝子検査

 □ PCR検査


PCR検査

従来外注検査で2日かかっていたCOVID-19(新型コロナウイルス)のPCR検査を院内に導入しました(別機種2台)。これにより検査開始から3時間程で結果が出せるようになりました。

ph

back

病理検査

 □ 組織学的検査  □ 術中迅速診断  □ 細胞学的検査


組織学的検査

患者さんの病変部から内視鏡や手術などにより採取した組織や臓器を病理医が切出し(診断に適するよう方向や大きさを整える作業)を行い、顕微鏡で観察可能な病理組織標本を検査技師が作製します。そして病理医が顕微鏡で観察し、その病変の本態をとらえ病理組織診断をします。
この検査結果をもとに、手術の術式の決定や治療方針の決定、治療効果の評価が行われます。
組織学的検査は最終的な確定診断のための重要な検査です。

ph


 

術中迅速検査

胃や大腸など内視鏡で到達できる部位、皮膚や乳房など針を刺したり切開を加えたりすることで病変に到達できる部位では、手術前に生検を行って病理診断をします。しかし、病変が体の深い部分にあるため生検が難しい場合は手術前に病理診断ができず、「術中迅速診断」を行います。
術中迅速診断では、手術中に採取された病変組織から10分程度で病理診断が行われます。診断結果は執刀医に連絡され、手術方針が決定されます。病変の有無の確認のため、手術によって摘出された臓器・組織の断端を調べたり、がんの転移が疑われる部分を調べて手術で切除する範囲を決めたりするときにも、術中迅速診断は役立ちます。(*病理学会より抜粋)

ph


細胞学的検査

ph尿や喀痰、胸水、腹水、婦人科で採取した細胞をスライドガラスに塗抹して染色し、標本を作製します。細胞検査士という専門資格を持った検査技師が顕微鏡で「がんの疑いがあるか、ないか」のスクリーニング(ふるいわけ)を行い、がんの疑いのある標本は、細胞診専門医が最終診断をします。

back

生理機能検査

 □ 心電図検査  □ 血圧脈波検査  □ 呼吸機能検査  □ 聴力検査
 □ 脳波検査・聴性脳幹反射検査(ABR)  □ 超音波検査


心電図検査

ph手足、胸部に電極を装着することで、心臓の電気信号を身体の表面から観察する検査です。
不整脈、心肥大、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、薬剤の影響などの診断およびこれらの病気の経過、治療判定、などを診断するのに有用です。


血圧脈波検査

二の腕、ふくらはぎに血圧カフを巻き、上肢と下肢の血圧を記録する検査です。動脈硬化の程度や末梢血管の詰まりの程度などの評価に有用です。参考値ですが、血管年齢の算出も可能です。


呼吸機能検査

ph呼吸により肺から出入りする空気の量を測って、肺の容積や気道が狭くなっていないかなどを調べる検査です。この検査によって、以下のことが評価できます。
(1) 呼吸機能の異常の有無(肺の容量が小さくなっている、気道が狭くなっている等)
(2) 呼吸機能異常の部位診断(気道、肺実質、末梢気道など、おおよその部位の特定)
(3) 薬の治療効果(喘息吸入薬の吸引前後での薬効判定)
(4) 換気機能障害(拘束性換気障害、閉塞性換気障害など)の有無とパターン及び程度の判定


聴力検査

phヘッドホンから聞こえてくる音または声がどの程度聞こえ るか測定します。
どのくらい小さい「音」まで聞こえるかを調べる気導聴力検査、骨を振動させ、直接内耳へ音を伝えて聞こえるかを調べる骨導聴力検査、補聴器などを作る際に必要な「言葉」が最も聞きやすい音の大きさを調べる語音聴力検査、その他耳鼻科にかかわる検査を行っています。


脳波検査・聴性脳幹反射検査

脳から出る電気信号を記録する検査です。
脳波検査は、脳の活動(電気信号)を頭につけた電極でとらえ、波形として記録し脳の状態を調べる検査です。てんかん・脳腫瘍・脳損傷・脳血管障害等の診断に有用です。
聴性脳幹反射検査(ABR)は、ヘッドホンから音が流れた際の脳の活動(電気信号)を、波形として記録し、聴覚神経の異常、難聴の程度等を調べる検査です。また、新生児の自動聴性脳幹反応(AABR)も行っています。


超音波検査

ph超音波検査とは、人の耳で聞こえる周波数は20~20000Hzと言われていますが、超音波検査では、それよりも高い周波数(1MHz~24MHz)の超音波を用いて、ソナーと同様の原理で超音波の反射の強さ・速さ等を利用し、画像化させて臓器の形態・異常等を調べる検査です。
当院では、心臓・腹部・表在臓器(甲状腺・乳腺等)・血管系(頸動脈・下肢静脈等)の超音波検査を行っています。


もどる

ページのトップへ戻る